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2007年9月

2007年9月26日 (水)

「HERO」SPTV版

TVシリーズで人気があったのですが、なぜか一度も見たことがありませんでした。

木村拓哉って好感度は高いけど、彼が出ているから覗いてみようかという気にならないんですよね。

23日に放送されたSP版「HERO」の録画を今日見ました。山口県の海が綺麗な地方都市に転勤になった木村拓哉演ずる久利生公平検事が殺人事件の真相を追究するドラマでした。

型破りのジーンズ検事ですが、少年時代に喧嘩で捕まった時に出会った検事のようになりたくて、中卒経歴ながら大検を受け、司法試験を受けて検事になったという経歴だそうです。

事件は町を興した恩人社長のバカ息子のスキャンダルをネタに強請ってきたブラックジャーナリストを殺した専務(中井貴一)の心情を解き明かすまでが描かれるのですが、結局私としては納得出来ませんでした。

取調べ中、専務の地元の美しい海に対する思い入れの強さを知るにつけ、そんな男が死体を海に放置するはずがないから別人が殺したのではないかとずっと思っていました。

ところが、彼は男が煙草の吸殻を捨てたのでカッとして殺してしまったというのです。その上、その吸殻が海ならぬ突堤の穴から発見されるに至って、バカバカしくなってしまいました。

煙草の吸殻は海に捨てられた訳ではないのに海を愛していると自他共に認める男が死体を海に浮かべる矛盾。製作者は全然感じないのかしら。変なドラマ(^^;)

どうやら映画でまもなく上映される「HERO」の宣伝用TVドラマだったようです。

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2007年9月25日 (火)

森村誠一「終着駅シリーズ 悪の条件」と「鬼子母の末裔」

今月22日午後の東京12CHと夜のテレビ朝日土曜ワイド劇場で森村誠一の作品が放送されました。ともにビデオを撮っており、まず土曜ワイドの「悪の条件」から見ました。

私は森村誠一原作、片岡鶴太郎主演の「終着駅シリーズ」がお気に入りです。結構期待感を持って見始めたのですが、伊武雅刀演じる刑事が悪に堕してゆくストーリーは馴染めませんでした。『刑事の仕事が激務であり報われることが少ない時、目の前の悪に染まった・・・否、自分の中に本来悪の要素があったのだろう』ということが作品の眼目だったのかもしれませんが、いただけませんでした。

いつもは犯罪を論理的に追い込んでゆき、片岡鶴太郎演じる刑事の人情味で暖かさを見せるドラマなんですが、今回の片岡鶴太郎刑事の涙もしらけました。

一方、再放送だった東京12CHの「鬼子母の末裔」は佐久間良子演じる母親が細川茂樹演じる息子のために鬼子母神よろしく、いじめっ子や後夫そして嫁に手をかけてゆく物語でした。結局は事故だったり誤解だったりして、母親は実際には一人も殺してはいないことが判明し、新妻を手にかけた息子のために生き直すというストーリーですが、こちらの方が見ていて反発が少ない展開でした。但し、書き手は満足かもしれないけど、見る者にとって見た後の気分は爽快とはいきませんね。

森村誠一原作もののドラマは注目ですが、今回は両者とも保存版にするほどの出来ではありませんでした(^^;)

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2007年9月23日 (日)

「母(かあ)べえ」試写会

ちょうど10日前、試写会「母(かあ)べえ」に行きました。

www.kaabee.jp/

試写会って一般上映まで内容をネットに書かないで下さいとか縛りをかけるけど、自分ちのHPができているんだから、そのぶんくらいは書いてもいいんでしょうね。

戦時中に父親を思想犯として拘束された家族の物語で、坂東三津五郎の体当たりといえる演技がすごいし、浅野忠信って見直しちゃったといえる好感度です。

吉永小百合演じる母べえの最後の言葉がすべてと言えるでしょうね。あの言葉がこの映画の品格を決定していると思いました。

監督は山田洋次です。

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2007年9月18日 (火)

「清左衛門残日録」@時代劇チャンネル

実家にいます。15-16-17の三連休に藤沢周平の「清左衛門残日録」が時代劇チャンネルで放送されました。以前NHKで放送されたものであり、私が藤沢周平という作家に興味をもって、後日ほとんどの作品を読むことになったきっかけの作品です。

あの頃は隠居した老年期の男として見ていた仲代達也が、今見るとかなり若かったのだという事実にまず驚きました。現在の仲代達也のインタビューもあるのですが、今の彼は確かに隠居が似合う姿です。清左衛門は53歳くらいで、当時の仲代達也が63歳くらいという説明があったと思います。63歳って老年かと思ったら、案外若い!(^^;)

藤沢周平特集みたいで、彼の長女のインタビューや、他の作品のTV化されたもの(用心棒日月抄など)も連続して放送されていますが、他の作品はどれも原作を超えられなかったと感じます。でも、この「清左衛門残日録」だけは原作に充分拮抗する作品に仕上がっていると思います。

藩主の用人を勤め上げて隠居した清左衛門の日々が描かれています。各エピソードは藩の対立する派閥の争いや、個人の恨み妬みなどに対して、清左衛門が友情や義の心をもって対処してゆきます。そしてまた、彼は自らの来し方を顧みて、その時に自分は真に誠実であったかという疑問を明かそうと努めます。公職を離れた寂しさ、妻を亡くして独り身の寂しさ、年老いてゆくことの寂しさが描かれますが、心厚き親友や、心温かき息子やその嫁、そして小料理屋の女将との交流に支えられています。

うまく表現できないのが悔しいですが、清左衛門の真摯な生き方が心を打ちます。とってもお気に入りの作品です。

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2007年9月13日 (木)

秀山祭九月大歌舞伎@歌舞伎座

安倍首相辞任表明の大騒ぎをよそに、歌舞伎座夜の部を楽しんできました(^^;)

昨日の文楽は最前列、今日の歌舞伎座は花道脇の一桁列という良い席ゲットで、今月は幸運な私です(^-^)

久しぶりの花道脇、玉三郎だって吉右衛門だって福助だって、手を伸ばせばタッチできそうな目の前を通っていくこの臨場感は、やっぱり感動的ですね。傾城阿古屋を前後に挟んでそれぞれ3人の捕手が花道を出てくるのですが、玉三郎にからむ彼らの緊張感も伝わってきました。化粧しているからだけど、捕手がみんなグッドルッキングで、義太夫を呻った若者も仲々の熱演でした。

「壇浦兜軍記 阿古屋」

私のお目当てはこの作品でした。玉三郎演じる阿古屋が、恋人平氏景清の行方を吐けと源氏の代官(吉右衛門)に取り調べられます。琴責めと呼ばれていて、琴と三味線と胡弓をどんなふうに弾くのか楽しみでした。昔、文楽人形の琴責めに感動したことを記憶しているのですが、今回玉三郎も素晴らしかったです。最初、鳴り物の三味線と一緒に演奏したので、そんな感じで仕舞いまでいくのかと思っていたら、ちゃんと独奏の見せ場というか、聞かせ場を作ってありました。

あと、段四郎の岩永(赤ら顔で、阿古屋を厳しく責めろと主張する男)が人形ぶりだったのが笑えました。眉が文楽人形の様に上下するのが楽しかったけど、昨日文楽を見た目には、もう少し人形らしい動きを工夫しても良かったのではとおもえました。

「身替座禅」

不思議なことながら、最近あちこちの舞台に上げられる出し物です。見れば誰にでも分るし、笑える単純なお芝居なのが人気の秘密でしょうか。

いい男に醜女という、どうしてこんなのと結婚したのか説明が欲しいような組み合わせが多い中、今回の団十郎の夫と左團次の妻は無理のないカップリングに見えました。団十郎の明るいお人よし亭主ぶりがとってもお似合いでした。怖い妻の目を盗んで遊び女に会いに行き、有頂天で帰ってくる憎めなさがうまく現れているのは、団十郎自身の人柄故でしょうか。

染五郎が太郎冠者役でしたが、仁左衛門に似ているなぁと思いながら見てました(^^;)

「二條城の清正」

秀山祭(初代中村吉右衛門に因む)としてはこれがメインの作品だと思うんだけど、私のテンションはちょっと低くて、居眠りしちゃいました。

左團次の家康、吉右衛門の清正、福助の秀頼の配役で、家康に二條城に呼び出された秀頼の護衛で付き添う清正が、徳川方の秀頼暗殺を防ごうと丁々発止の演技で、良くできた舞台だったと思いますが、なにせ私はあとひとつ加藤清正に関心がないのです。

でも、最後の場面、淀川を船で京から大坂へ戻ってきて、いよいよ大坂城が見えてくると清正は秀頼の命を守りきったという大団円は充分盛り上がりました。

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2007年9月12日 (水)

吉田玉男一周忌追善「菅原伝授手習鑑」 - 文楽@国立劇場

文楽の夜の公演に行ってきました。

文楽は昔よく見ていて、吉田玉男の立ち役と吉田蓑助のお姫様というのをよく見ました。その玉男の一周忌追善公演というのですが、配役がすっかり様変わりでしたね。

玉女の菅丞相(菅原道真)は動きが少なく、印象が薄い感じです。木像を彫れば魂が入るほどのカリスマ性が出ていないんじゃないかと思いました。

蓑助が奴宅内で出てきた時はびっくりしました。主役級を遣わなかったのは、この追善公演のお祝儀なのだろうか、それとも体力的に大きな人形を扱えなくなっちゃったのだろうかと心配しました。それでもやっぱり蓑助は素晴らしいです。奴が舞台の端で脅されてどぎまぎしている様子に観客の目は惹きつけられて笑っていました。舞台中央では立田前の死骸を前に泣きの場面。これは演じ手の技量の差なんだろうなと考えました。

宿禰太郎という悪役を遣った桐竹勘十郎は、出てきた時から顔の表情が怖いのが気になっていましたが、妻の立田前を殺して池に投げ込んだ時はその表情がぴったりでした。その後は怖い表情が緩くなったので、やはり舞台内容に影響されるんだなと感じました。

それにしても玉男はどんな役もしら~っと表情を変えずに遣っていましたね。

印象的だった役は桐竹亀次の御台所と玉輝の武部源蔵でした。御台所はなんともいえず上品で心優しい感じがよく出ていました。人形の印象かと思ったのですが、やはり遣い手の上手さでしょうね。武部源蔵は立ち回りのところだったかしら、すっきり凛々しく、玉男を思い起こさせました。でも、玉男はもっと肩幅が広い人形を遣ったように思ったのは、私の勝手な思い込みだったでしょうか(^^;)

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2007年9月10日 (月)

「天国と地獄」リメイク版

昨日TV朝日のスペシャル番組「天国と地獄」を見ました。

今日は松本幸四郎で「生きる」をやったし(録画してるけど未見)、映画では織田裕二で「椿三十郎」がもうすぐ上映されるそうです。今なぜ黒澤明のリメイクなんでしょうねぇ。

オリジナルを昔TVで見たことがあったはずと思うのですが、ほとんど記憶がなくて、新幹線の窓から身代金を放り投げるという場面しか覚えていませんでした。

今回見たTVドラマがオリジナルとどのくらい似ているのか、似ていないのか分りません。でも、見た感想としては、やはり価値観的な時代のずれというのがあるのではないかと思いました。

善良っぽいイメージの妻夫木聡が誘拐犯をやっているのが多分売りなんでしょうね。彼の演技は犯人でも違和感がないのが面白いです。

でもね、今の時代、医者の卵が貧しいアパートから高台の豪邸を眺めて不満が憎悪になって反抗に走るというのはちょっと納得し辛いでしょう。だって数年我慢すれば自分だって高台に暮らす種族になれる可能性があるんだもの。

だからか、ちょっと精神異常っぽく色付けしてあったけど、結局中途半端だったように思います。動機に理屈をつけるなら徹底して理詰めで行って欲しいです。異常者なら、徹底して異常を見せないと、観客は実感を持てないでしょう。

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2007年9月 1日 (土)

「6週間のダンスレッスン」@博品館劇場

銀座の博品館劇場で公演されている「6週間のダンスレッスン」という舞台を観てきました。

草笛光子主演、今村ねずみ共演の二人舞台。草笛光子は最近NHK朝ドラで素晴らしい着物老婦人を演じていて、その毅然とした美しさが目を惹きました。今村ねずみというのは聞いたことあるような見たことあるような、だけどどんな人なのか分からない役者でしたが、絵を見れば年の離れた二人の洒落たドラマだろうと察しがつき、見に行くことにしました。

老婦人リリーの部屋にダンスインストラクターのマイケルが6週間のレッスンに訪れるところから舞台は始まりました。

最初のころに老婦人が細かいことにあれこれとこだわり、ついにインストラクターが癇癪を起こすところは、見ている私としてはあれあれ?と展開に違和感を覚えました。どうやら二人とも綺麗に演じているけど、これは演技よりはむしろ台詞で語られることを信じて性格付けして見るほうが多分いいんだなとやっと理解しました。

リリーは本当に年をとっての一人暮らしを寂しがっている気難しい老女なのです。亡くなった夫は厳格な牧師で、娘を堕胎の失敗で若くして亡くしていました。マイケルは過去に傷をもつ40代(!とてもそうは見えなかったのは私の所為かしら?)の心優しいイタリア系ゲイでした。恋人を亡くし、母を介護して見送った優しい男です。

スウィング、タンゴ、ワルツ、フォックストロット、チャチャチャ、コンテンポラリー・ダンスの6レッスンを通じて二人は喧嘩をしながら理解を深めていきました。

そして補講レッスンである転回があり、二人はお互いを真に大切に思うようになり、お互い癒し合える存在になっていきます。見ている私達もほんわか救われた気分になるという小品でした。欲を言えば、この最後のダンスのフェイドアウトが他の時よりもあと30秒ゆっくりしていたら、見る人への余韻が残っただろうと思いました。

総体として期待通りの作品でした。

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