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2008年4月26日 (土)

「四月大歌舞伎」@歌舞伎座

予約を入れたのは、片岡仁左衛門の弁慶を見たいと思ったからだが、とても良かった。あの細い身体で豪快な弁慶をやれちゃうのが素晴らしい。

義経は坂東玉三郎、五條大橋などの場面と違って、『勧進帳』では義経の見せ場がなくて、玉三郎にはお気の毒。仁左衛門と玉三郎の組み合わせの妙を楽しむためには午前の部「熊野(ゆや)」の方がよいかもね。

もう一人の主要人物富樫を中村勘三郎がやっていた。ちょっと声が高いというか、他の役者と発声のやり方が異なるのか、子供っぽい声の印象を受けた。武ばった役より、彼が得意とする人情的な役柄にはぴったりというところか。

真山青果作『将軍江戸を去る』は江戸城開城前夜の物語で、迷いの残る徳川慶喜(坂東三津五郎)を山岡鉄太郎(中村橋之助)が説得するのはしんみり感動的だった。明治期の真山青果の作品は漢語が多くて、少し江戸期の歌舞伎とは台詞に違いがあるね。

井上ひさし作『浮かれ心中』というのはいわゆる新作で、今風のダジャレなどが一杯出てくる。私は井上ひさしの作品に馴染んでないので、最初のうちはつられて笑ったけど、楽しむというところまでは行かなかった。

終盤の宙乗りのギャグはさすがに笑った。金持ちの道楽息子が親公認で金に任せて物書きとしての名声を得ようと四苦八苦する。話題づくりの婚姻をしてみたり、わざと手鎖の刑を受けてみたり、揚句心中で話題づくりをしようと、真似事をやったつもりが、相方花魁を真に愛している男に殺されてしまう。それでもその男の魂は、ネズミの魂に乗って、客席を見立てた下界を眺めて綺麗どころに挨拶しながら天へ昇ってゆくのだ。こういうストーリーを楽しめたわけではないけれど、勘三郎の熱演を楽しんだというところかな。

友の役の三津五郎は、軽い役も上手いね。

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