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2008年5月

2008年5月29日 (木)

「相棒」MOVIE版

TVの「相棒」が好きで、ずっと見続けている。いろいろな脚本家がいて、作品によって大いに感激することもあれば、ちょっと肩透かしの気分を味わされることもあるけど、再放送されれば必ずチャンネルを合わせてしまう。

劇場版はテレ朝がずいぶんと力をいれているようで、まぁ朝から繰り返しCMが流れ、あちこちの番組に相棒の二人がゲスト出演などしていた。あまりに加熱しているので、それに乗せられて見に行ってがっくりくるのはゴメンだなという気があり、躊躇していた。

それでもやっぱり見に行った。

見る前にカタログを買ったら、封筒に入っていて、DON’T OPENなんて書いてあって「おやまぁ」。どうせ出演者や配役は勝手知ったる作品だからと、そのまま見たけど、ん~、仲々の力作だったよ。帰宅してから開封したら、なんと写真集の冊子と「相棒新聞」という形式でストーリーやら監督のインタビューやらが書いてある。面白いアイデアだね。

これほど内容に戒厳令が敷かれているので、ストーリーについて書くことは避けよう。これでもかというほど、TVシリーズの見所場面をたっぷり入れたストーリーで、TVファンを飽きさせない。杉下右京と亀山薫のやりとりだけでなく、右京と官房室長との軽妙だけど裏のある会話、片山代議士と瀬戸内元法相とのおさえた会話など。

そして、メインの事件。日本人に問題意識をつきつけるものとして出色。肝のすわった設定であり、訴えだと思う。隣の女性は結構あからさまに涙をすすっていたよ。

個人的な好みから言って最高傑作とまでは言わないけれど、見応えのある作品でした。

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2008年5月27日 (火)

「蝉しぐれ」by福士誠治@明治座

何故この舞台を見に行こうと思ったのか。

チラホラと知っていた福士誠治が、NHK土曜時代劇で「オトコマエ!」という30分ドラマをやっていて、ちょっと好いなと思ったのと、私は藤沢周平の作品が好きで、「蝉しぐれ」をTVでも映画でも観ていたから、舞台でも観たいと思ったからかな。

平日だけど結構お客は入っていた。福士誠治は持って生まれた姿の清清しさがある。私は宝塚の舞台は見たことないんだけど、キリッとした男役はこんなかなと思わせるものがあった。新人だから仕方がないのかもしれないけど、着物姿が借り衣みたいな時もあり、言葉のイントネーションが現代的になるのは彼だけでなく、主役級の数名の台詞で聞かれたよ。

牧文四郎の爽やかさは表現できたとしても、熱い想いや諦観、20年を経た恋心の膨らみなど、これからの課題かなと思わせるものも多かった。繰り返し上演して磨き上げていくチャンスが彼に与えられるかどうかは不明だよね。

脚本は悪くなかったと思う。特に暗転を利用して時の経過を示したり、舞台の道具方が働いている間に幕の前での小芝居や台詞でドラマの展開の説明をするのは上手いと思った。昔の「鬼平」だったか、ポカ~ンと長い暗転を待たされたことがあったっけ。

若い人達の舞台って、どこまで要求していいのかわからない(^^;)自分の連想力というか空想力で補っての観賞であっても、文句言えない気分になったりするこの私。トホホだな。

そうそう、書いておかなくちゃ。野川由美子の台詞回しが優雅で、時々しっとりと『そうだよね、これが藤沢周平だよ』と思い出させる雰囲気を醸し出していた。

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2008年5月21日 (水)

「Day after tomorrow」と「Narnia」

「デイアフタートモロー」も「ナルディア国物語」もTVで見た。

「デイアフタートモロー」は核爆発の後日談と勘違いしていたけど、地球温暖化の話だったんだね。ここ数日東京にも5月の台風が3つもやってきて、これは異常気象だろうかという声も聞こえる。温暖化の為に北極の氷が溶けて、その為に海流に変化が起こり北半球が氷河期みたいに急速に冷えていく物語。但し、それはいくつかの低気圧が突然やってきて数日間を生き延びる話だ。

学者の警告は政治家に無視され、遅れた分避難できない人々が出るんだけど、その辺は地図に赤線を引いてショッキングな表情で終わり。愁嘆場とか阿鼻叫喚とかはなし。とてもクール。メキシコへ逃れるアメリカ人は拒否されそうになるが、それまでの債権を放棄することを条件に受け入れてもらえる。

低気圧が過ぎて温度が回復し、あちこちから建物に籠もって生き延びた人々が顔を出してきて喜びで終わるんだけど、そりゃあ数え切れないほど多くの人々が亡くなったはずだし、また同じような気候減少は起きるはずなのに、その対策などは語られない。すなおなハッピーエンドだった。

これもTVで見た「日本沈没」を思い出したけど、とにかくこの「デイアフタートモロー」の被害画像はすごい。氷が割れる、水が出る、厳冷気が走るように追ってくる様子など、すべてSFXだよね。その技術力の高さが素晴らしかった。

「ナルニア国ものがたり」もファンタジーのFSXもの。それほど面白い内容ではなかったけど、長年子供に読まれているお話なんだそうだ。おとぎ話なのだ。先の戦時中、イギリスでも日本と同じように、子供だけの疎開が行われたと聞く。そのとき田舎に送られた4人兄弟が、旧い館にある大きな洋服ダンスの奥にナルニア国へ通じる道を発見し、悪い女王と戦ってナルニア国に平和を取り戻すという話。

動物も言葉を喋るし、ギリシャ神話みたいな半人半獣の存在も多い国だ。王である知恵者の王はライオンで、その表情や動きは繊細で人の動きにぴったり。ここのところの技術に感嘆した。

こういう完璧に近いCGって日本ではそれほど見ないように思うけど・・・。

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2008年5月19日 (月)

文楽「心中宵庚申」@国立小劇場

文楽を見に行った。午前の部と夕方の部の両方、すなわち一日中国立劇場で過ごした。半分だと何となく物足りないんだよね。

「鎌倉三代記」は登場人物も筋立ても込み入って、こんがらがったいるし、人情の柵(しがらみ)みたいのが強すぎて、日本人の私にもうんざりな面があったが、隣にいた英語を喋る3人の外国人はやっぱり一幕で帰っていった。でもね、午前の部最後の出し物「増補大江山」は美女が鬼に変身するし、都の若者が鬼女の片腕を切り落とす立ち回りもあって、外国人でも楽しめただろうにと残念に思った。

夕方の部「心中宵庚申」が一番良かったね。昔は家が大事だから、家を守る為に養子をとり、その養子の息子に嫁とりをすることが多かったのだろう、嫁との仲を裂かれて義理と情愛のハザマで夫婦者ながら心中するということがあり得たんだね。義太夫も人形遣いも一流どころが出ていて、人形は佇んでいるだけでもしっとり色気があったりして、よかったよ。

最後の出し物「狐と笛吹き」は明治になってからの新作物で、言葉が現代っぽくて、その上恋人に「僕は君の身体が欲しいのだ」みたいな台詞があって、違和感増大だよ。あらすじを読んだ時は、狐の娘と人間の青年の恋だから、安倍晴明の親を連想してしまって、ファンタジーものかなと大いに期待したのに、まだストーリーがこなれていないということかな。

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2008年5月16日 (金)

ドキュメンタリ映画「靖国」

中国人監督が靖国神社に関するドキュメンタリーを撮っていると聞いて、ほう、そういう時代になったか、見てみたいものだと思っていたら、ガヤガヤと問題が聞こえてきた。国会議員の声高の批判的な声や、右翼のいやがらせがあるんじゃないかということで、4月の上映が中止になってしまった。びっくりした。

個々に異なる意見を言えない、聞けないということになったら、日本は大変なことになると、本気で心配になった。今月になって東京での上映が始まったというニュースを聞いて、大急ぎで見に行ってきた。だって、もし上映中止なんてことになって、見る機会を失ったら、作品も見ずに何も言えないことになる。

作品には中国人監督らしいこだわりは見られた。靖国刀の刀鍛冶の作業やインタビューを中心にして、靖国神社の行事や参拝する人々をずっと撮っている。積極的に意見を主張しようとはせず、ナレーションもないので淡々と見続けることが出来た。

意外なことは、靖国神社を参拝する人々を延々と映しているので、彼らの言うこと、叫ぶ言葉がそのまま流れることだ。ニュースなどでもちゃんと見聞きしないことなので、耳新しい気がした。

映画館の前には警察車両が一台止まっており、数人の警官が警備していた。スクリーンの両サイドにはガードマンがいた。どんな映画であっても、誰もが自由に見られる世の中であって欲しいと思う。

さて監督は、捜していた日本人にとっての日本刀の意味を理解し得ただろうか。

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