« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »

2008年8月

2008年8月28日 (木)

新派公演「紙屋治兵衛」@三越劇場

初めての三越劇場観劇、日本橋三越本店の6階で、三越カードで割引まできいちゃうのだからびっくり。

新派の公演を見るのも初めてで、水谷八重子とか波野久里子は知っているけど、今回は彼女達は出演していなくて、若手女優達と関西歌舞伎の片岡愛之助で『心中天網島』から「紙屋治兵衛」だった。

愛之助は治兵衛の「アボな」お人好しつっころばしを素直に演じていた。貞淑な妻を愛しつつも奔放な遊女に惹かれてしまう無節操な天然男だ。惚れた女の母親が娘の為にするわずかな金額の借金証文に請け印を押してしまうのだが、なんと金額が入っていない。あとで書き入れるという口約束を信じてしまう商人としては致命的な愚かさに、客席にいながら溜息が出ちゃった。「ほんまのアホやん」(^^;)

本来紙屋の店が傾いていて、妻の頑張りでやっと続けている状態なのに、予想外の大きな借金の返済は出来ないと、さすがにお人好しの治兵衛も遊女の母親に食って掛かるが、最初から騙すつもりだった小悪党の母親に軽くあしらわれてしまう。怒った治兵衛が責めたら母親はあっけなく頓死。絶対説明の治兵衛と、母親の悪事を知らなかった遊女は絶望して共に死出の旅へ赴く。

昔、文楽で見た時は、紙屋治兵衛って印象的だったようだ。生身の役者が演じるほどには「アホな」とは思わなかったみたい。今の時代を反映しているのかも。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月26日 (火)

ミュージカル「ミス・サイゴン」@帝国劇場

仲々観る機会がなかったミュージカル「ミス・サイゴン」だが、ミュージカルファンの九州の友達が上京したので、一緒に観ることになった。

『マダム・バタフライ』が原案だとか、舞台に実物大のヘリコプターが入ってくるなどということは聞いていたけれど、詳しいストーリーはまったく知らなかった。

始まるとサイゴンの売春宿、これじゃベトナムでの公演は難しいだろうなとまず感じた。客引き役の橋本さとしはアメリカ人役かなと思う風体、ピンカートンに当たるアメリカ兵役者は小柄で兵隊には見えない身体の線でヒーローらしさがないので戸惑ってしまった。

ヒロインの新妻聖子は、流石歌いだすと安心して聴ける。でも、前かがみになった時背のラインが丸くふくらんで、まるで魔女のおばあさん役みたい!舞台って見た目を考えて欲しいなぁ。

あのサイゴン陥落を記憶している世代なので、どうしてもこのドラマを漫然と楽しむことは出来ない。妻と思い決めた女性がサイゴンを脱出できなかった僅か一年後には新しい生活を始めようとアメリカ女性と結婚したことと、その後も悪夢に苛まれることとは矛盾のように感じる。だって、サイゴンから息子を伴ってヒロインがバンコックに出てきたことを知っても、迷いなくアメリカ女性を唯一の妻と言える迷いのなさなんだもの。

シルビア・グラブの妻役は好感がもてた。まず遠景からも欧米人とわかるスタイルで、現地妻との違いが視覚的にも明確だ。エキセントリックにならず、母子を援助しようという態度はいかにもアメリカ的な合理的ヒューマニズムかなと思わせた。

一方、子供だけをとられるわけじゃないのに、子供を実父に育てさせる為に自分は死んでしまうヒロインの気持ちはちょっと理解しがたい。作家のアジア文化・アジア女性に対する誤解があるのかなとか、私に通じない言葉足らずなのかなと迷った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月20日 (水)

「ボストン美術館 浮世絵 名品展」@福岡市立美術館

8月31日まで福岡市の大濠公園にある美術館で開かれている。今年の初めに名古屋のボストン美術館で開かれていて、今秋には東京へやってくる。待ち遠しく思っていたが、先日帰省したついでにちょいと寄ってきてしまった。

ポスターに北斎の富士も載っているので、北斎大好きの私は大いに期待したんだけど、実際北斎の作品は多くなかった。これまでに見たことのない作品というのも多くはなかったけど、なんといってもボストン美術館の作品は色が鮮やかに残っていて、当時の人々が楽しんだであろう作品の風情に接することが出来るのが貴重だ。

オリンピックが始まってから混雑しなくなったとか聞いたが、ゆったり見て回ることが出来た。何度も携帯を鳴らす女性とか、声高にお喋りする女性二人とかいて、何なんだよと思ったが、それ以外は楽しめたかな。

ついでに覗いた通常展の中に私の好きな中村彝(なかむらつね)の自画像があってびっくり。水戸の画家の作品を福岡市が所蔵しているなんて意外だね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月16日 (土)

フェルメール展~光の天才画家とデルフトの巨匠たち~

10日ほど前、東京都美術館へ「フェルメール展」を見に行った。

レンブラントが光の画家と言われているのは知っているが、フェルメールの画も光がとても印象的に用いられている。その上、透明感のある輝きがある。

デルフト(地名)の巨匠たちと呼ばれる画家たちの作品は同じ系統で、フェルメールが突然変異的に発生した画家ではないことが知れた。

もうひとつ印象的だったのは、フェルメールの作品の人物にドラマを感じることが出来ることだろう。たとえば、「リュートを調弦する女」に描かれた若い女性は、リュートを調弦しながらふと窓の外のなにかに気付いたふうに眼を輝かせていた。眺めていると彼女の心のドラマを感じるではないか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月 6日 (水)

浅草演芸ホール

以前、上野の寄席に行ったことがあるけど、とても面白かったという印象はない。今回は江戸ガイドの時に知った浅草の演芸場に行ってみた。

11時半から16時20分までの長丁場、飽きずに見て(聞いて?)いられるか不安だったけど、結果から言うと「とても面白かった」(^-^)

10分以上遅れて始まった前座の落語。一生懸命っぽくて好感度は高い。壷算やまんじゅう怖いなどの噺もあったけど、桂米丸のように枕の話だけで笑わせておしまいというのもあった。芸暦80年の女性も骨折のため三味線がもてなくて、ご挨拶だけだったが、温かい拍手が包んだ。それにしても米丸を見れて感激。「どこまで話したかな」なんてボケかおとぼけか分かんない程度に流してゆく話はスムーズで、楽しかった。

TV「笑点」に出ている昇太や小遊三は人気。立ち見がずらーっと並んだのにはびっくりした。先日久しぶりに見た「笑点」では小遊三ひとりがお笑いでなくて噺家らしい答えだなと思ったけど、それを生の舞台で聞けたのは嬉しかった。

最後の出し物が「にゅうおいらんずディキシーランドジャズ」の生演奏とお喋り。楽しかった。小遊三のトランペットや昇太のトロンボーンは音の狂いが結構あるけど、努力が見えるし、楽しんでやっているから、こちらもワイワイ楽しめばいいかなと思えた。右紋の司会のお喋りが楽しかった。

最近ずっと思っていたことは、お笑いとか落語というと関西弁ばかりだけど、江戸の落語が聞きたいということだったが、今回それが果たせた。江戸ファンとしては浅草らしい江戸前のお笑いが嬉しかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »