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2008年11月17日 (月)

「秀太郎が語る 上方歌舞伎」

去る15日、上方歌舞伎役者の片岡秀太郎とNHK葛西聖司アナウンサーの話を聴いてきた。「花道会」という歌舞伎好きな方々の集まりに外部から参加させてもらったのだが、ある種のテンションの高さがあり、演目やら役名やらがポンポン出てきて、私にはついていくのがやっとだったけど、楽しい集まりだった。

片岡秀太郎って、先の仁左衛門の次男で現仁左衛門(ex孝夫)の女形、愛之助の養親というくらいしか知らなくて、その人については何も聞いていなかったけど、結構意志の強い人のようだった。数少なくなった関西在住の役者として、上方らしい着物の着方や所作を守ろうとする姿は有難いことだ。しかし、それだけに悩みもあるようで、愛之助のために東京へ出す方が彼の為ではないかと迷ったということは、守るべき芸と親としての情のはざまだったのだろう。

それだけに、上方役者として若者を育てる任を得たことはとても喜ばしいことだったようで、その喜びの心が伝わってきた。東京の国立劇場で育てた若い歌舞伎役者の中から人気者が出現していることが上方歌舞伎でも期待できるのだろう。

弟が仁左衛門を継いださいのこころもちが率直に語られたのにはびっくりした。また、上方歌舞伎が衰微していた頃、子役として南座に来た江戸歌舞伎の人々に上方から唯一人参加して、吐きながらも台詞をぜんぶ言って引っ込んできた彼をぎゅっと抱きしめて褒めてくれた小川ひなさん(中村錦之助の母)の話には感動してつい涙を浮かべてしまった。

語っている時はちょっと硬派的で、父や現仁左衛門ともさすがに似ているなと思わせたけど、終わってにこやかに退出する彼は、私が知っているソフトな笑顔の秀太郎でした。

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