« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »

2008年12月

2008年12月24日 (水)

「花の誇り」NHK時代劇スペシャル

藤沢周平の時代劇、それもNHKというので大いに期待していた。文庫本をかなり読んだけれど、「花の誇り」という作品は失念している。「麦屋町昼下がり」所収の『榎屋敷宵の春月』というのが原作だそうだ。

寺井田鶴(たづる)と宗方三弥という仲良くお城で行儀見習いをしていた女の子二人の12年間にあった、失恋、結婚、夫の出世、政争などに友情を見出す物語だ。武家に養女に入った田鶴にとって大切な義兄に近づきながら、振って別の男に嫁いだ三弥。義兄が自刃したため、三弥は田鶴達にとって仇のようになっていた。

田鶴の夫と三弥の夫が家老候補となった。筆頭家老の失政が噂されて、江戸からの密書を携えた関口が田鶴の家の前で襲われ、田鶴達は政争に巻き込まれてゆく。筆頭家老と大目付の悪計で関口が殺され、三弥の夫が新しく家老になった。しかし、悪事は暴かれ、筆頭家老達は除かれて、三弥の夫に代わって田鶴の夫が家老となった。義兄に似た関口を殺した刺客を小太刀の免許取りである田鶴は倒した。幼い頃から田鶴を慕っていた三弥の心を知った田鶴は三弥の手をとって山中の桜の紅葉を見に歩いていった。

配役はそれぞれ仲々の人選で、よく出来ているし、田鶴の小太刀の腕も立派だったのに、どうしても9割の出来だと思えて、そして残りの1割が気になって保存版に出来ない。

多分、こういっては可哀想かもしれないけど、田鶴役の瀬戸朝香が、男勝りの女のイメージは出たけれど、心の深さを示しきれなかったのだと思う。私のないものねだりだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月19日 (金)

相棒 - 「レベル4 亀山薫最後の事件」@TV朝日

私のお気に入りのドラマ「相棒」は今回亀山薫刑事最後の事件と聞いて、大いに不満だった。題名通り二人の相棒は絶妙だったと思っていたので、番組のテコ入れとしてもコンビ解消には不満だった。殉死なんて莫迦な消し方はしないだろうなと思いつつも不安だった。

でも、先日の「徹子の部屋」で寺脇康文が、彼の俳優としてのキャリアを考えてのコンビからの独立なのだと説明していて、仕方が無いなと納得した。

先週と今週で前後編の最終回、バイオテロかと見せて、国家権力の尊大さ、科学者の独断が描かれ、防衛省の勇み足については、あまりに今様なのに快哉を叫んだ。凄いよね、輿水とかいう脚本家。

最後の薫ちゃんの身の振り方も想像通り。後々ゲストもありかな?

追記:犯人科学者役の袴田吉彦がはまり役だった。冷たいインテリタイプだね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月15日 (月)

ドラマスペシャル忠臣蔵・音無しの剣@TV朝日

師走となれば忠臣蔵だよね。でも、今年はちょっと少ないような気がする。その中での貴重は一本がこれだ。

将軍家と縁続きの大名の隠し子結城慶之助(田村正和)は乳母の娘(梶芽衣子)が商う船宿に暮らして、犬公方綱吉の治世下無実で追われている人を頼まれるままに逃がしてやり「逃がしの御前」と呼ばれていた。

剣の師匠の娘志保(和久井映見)が許婚者だったが、彼の素性を知って姿を隠して5年、彼の心の傷は続いていた。

剣友中山安兵衛が赤穂藩に仕えて堀部安兵衛(原田龍二)となり、影となって支えていた頃、浪士のために武具調達を助ける商人成田屋(中村雅俊)の妻となった志保が慶之助の前に現れる。

成田屋の志保を思う気持ちを知って、慶之助は二人を逃し、討ち入った赤穂義士を守るため吉良の屋敷外で駆けつける上杉方を防いで音無しの剣を振るう。

ちょっと前の時代によく見た筋立てだと思う。それなりのヒーロー姿だと思うけど、田村正和はもう舞台向きなんじゃないかと感じた。彼の「子連れ狼」が大好きな私としてはちょっぴり哀しいけど、映像的にはちょっと苦しいかな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月14日 (日)

「桃中軒雲右衛門をしのぶ浪曲の会」@品川天妙国寺

私が住む品川区の京浜急行青物横丁駅から歩いて数分のところに天妙国寺がある。江戸歴史ガイドをする時にはコースに組み込まれる寺だ。そこには浪曲の中興の祖と言われる桃中軒雲右衛門の墓があり、その縁で浪曲の会が開かれた。私も地元ということだし、学生の頃に聞いた浪曲では気持ちよく泣けて楽しんだ思い出があるので、チケットを入手して行って来た。

東家一太郎「光圀青春暴走曲」は現代風にカタカナ言葉を散りばめて、軽く楽しめる作品だった。辻斬りが家光でなくてホッとした。浪曲って音感が必要だなと感じた。

三門柳「萩の餅」。女性浪曲師。不細工な女中を騙して落ちぶれた時に尼になった女に救われるという話だけど、今の人はどう聞くのだろう。私はこんなふうに騙す奴はどうしても許せないから、騙された奴にも辛らつになっちゃうな。

国本武春「赤垣源蔵」は勿論忠臣蔵もの。ファンから「日本一!」の声がかかった。私は大いに泣ける(^^;)と思ってハンカチも用意していたけど、出番はなかった。両目にあふれた涙はぼれなかった

澤孝子「母子河童」銚子の河童親子の情愛伝説の話。

浪曲に於ける視覚ってどういう作用だろうか。お寺の小奇麗な集会所だから折りたたみ椅子を並べてあった。演者の様子は前の人々の陰で見えない。熱演の様子を見ながら聞くと違うかなと思う。でも、ラジオで浪曲の魅力が減るとは聞かないね。

2000円という入場料なのに、売り上げの一部が病気のお子さんかの基金に寄付されたそうだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

NHK時代劇スペシャル「母恋ひの記」

今夜は忘年会で外出し、ビデオは別のチャンネルに予約をかけていたので、一度はこの山本周五郎原作のドラマを見るのを諦めていた。でも、2次会に行くのを辞めて電車の中でワンセグで見始めた。イアフォンを持ってないので字幕を読む。それがよかったと思う。

平安時代、50歳も年の離れた夫婦はうまく行っていたけれど、下級官吏である夫は自らの衰えゆえ妻に申し訳なく思っていた。美しい妻に目をつけた時の太政大臣藤原時平は、ある夜官吏の家に行き、謀って夫から妻を引き出物として渡させる。まぁなんてこと!

突然母親と引き離された幼い息子はひたすら母を恋求めるが会うことは難しく、そのうち母に時平の息子が生まれる。その弟は、母が自分を通して離れて暮らす兄を見ていると感じて、兄が母に会うのを妨げようとする。

彼はどうしたか。母の美しかった容姿が病と老いのためにボロボロになったと言われて会うことが出来ず、長い荒行に出る。終わった日、蝶に誘われて庵に至ると尼となった母と出会う。10日前に亡くなった母の魂だった。

感想としては録画の必要はなかったな、というところだね。こういうストーリーはよく納得出来ない。老いた官吏の態度も何万言を費やされても理解出来ないし、息子が恋焦がれた母の容姿が崩れたということに拘って会いに行かなかったことも愚かしく見えた。結局生きて会うことが出来なかったのは自業自得?母に似てない息子ということで劇団ひとりが演じていたのだが、それも感情移入を妨げたね。

藤原時平は言われているほど悪い人間じゃないということを最近聞いた。ちょっと関心が生まれた。吉良上野之介みたいかな。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月12日 (金)

「七瀬ふたたび」@NHK

今夜最終回だった筒井康隆原作のNHK木曜ドラマ「七瀬ふたたび」は旧い原作だそうで、昔映像化されたものを今回リメイクしたものだそうだ。

で、結論からいうと、今夜の最終回は面白くなかった。テレバシーという超能力をもった若者達。七瀬という少女は人の心を読めたり、人の意志をコントロールできる。未来を予測できる者、物を動かすことができる者、更には20分ほど過去へ遡ることができる者までいる。彼らがどうなるのかとワクワク期待しながら毎回見ていた。

ところが、最終回に幼い少年だけを残して皆が警察や、この能力を利用しようとする巨大勢力の一味に射殺されてしまう。バカバカしい!

超能力を利用しようとしている勢力の仕組みが不明瞭だし、警察が超能力をもっているという訴えだけで射殺命令まで出してしまうなんて、非現実的すぎるよ。トホホ。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年12月 7日 (日)

加藤周一氏逝く

昨日、加藤周一氏逝くというニュースが流れた。年齢的に見て、あり得ることだろうけど、ついにという喪失感は大きい。

彼のどの著作を読んだと言うわけでもない。手にした新聞や雑誌のエッセーを読んだていどだろうけど、私は彼に『私淑』していた。

戦争のこと、平和のこと、そして人の心の問題について、一刀両断に単純化してしまいがちな私だが、それでも彼の文章の中に確固たる平和への意志を確認しては、自分のその時その時の心根を信じていく勇気を得ていた。

去年の木枯らしの季節だったか。東京大学に彼の講演を聴きに行った。偏屈そうな外見にも拘らず若き後輩達への穏やかな接し方が印象的だった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 4日 (木)

「しゃばけ うそうそ」@フジTV

「しゃばけ」シリーズ第2弾「うそうそ」というフジTVのドラマをたまたま録画して見たら、とてもおもしろかった。第1弾を見た記憶がないのが残念なくらい楽しかった。第1弾を見たいと強く思わせた。

江戸の薬種問屋の若旦那一太郎(手越祐也)は心優しく病弱だ。母(真矢あき)は妖し(あやかし)で養子の父(岸部一徳)は人間で、手代に化けた妖し二人(谷原章介と高杉亘)に守られている。

山神(古谷一行)と人間の妻とのあいだに生まれた姫神(日向ななみ)は1000年も自分の存在の意味が見つからず孤独に悩んでいたが、同じ立場の一太郎が周りの多くの人間や妖し達に愛されていることを嫉妬したことから今回のドラマが起きる。

姫神を援けるカラス天狗蒼天坊に中村扇雀というのはぴったり。鈴の妖しに早乙女太一、一太郎の祖母の稲荷の妖しに十朱幸代と、出演者の豊かさはすごいよ。そうそう中村俊介や柏原収史も出ている。

畠中恵(はたけなかめぐみ)原作の人気ファンタジーらしいが、知らなかった。本当にファンタジックで、皆心優しく、どうやら死者も復活したみたいで、見ていてとても楽しいハッピーエンド作品だ。俳優だけでなく、妖しのキャラクターも可愛い。

いろいろ調べたら、来年正月にはこのシリーズの第1弾がDVD化されるようなので、そのうちレンタルで見ることにしよう。一太郎の出生の秘密も明らかにされたらしい。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年12月 1日 (月)

「世界の浮世絵」

浮世絵の集まりでいろいろな話を聴いてきた。

スペインにはフランスほど浮世絵は多くないけれど、北斎や広重についで国貞がとても好まれ、妖怪がとても人気があるそうだ。カトリックが強いので歌麿の色気がそれほど好まれなかったのかもしれないというのは面白い感想だね。

メキシコにいたあるコレクターはドイツ人の先達から浮世絵の資料を受けていたりしたが、政変に巻き込まれた時すべてを失ってしまったという。

浮世絵の良いものは海外へ流出したと嘆き憤る人がいるが、ある研究者は、『そのお蔭で関東大震災や大戦の空襲による焼失を免れたものが多いし、保存もまたレベルが高い』と語った。海外のコレクターは一代限りの場合が多く、持ち主が亡くなると売り出されることが多いが、その際詳細な目録が作成され、重要な資料になっているそうだ。また人によってはコレクションをそのまま美術館に寄贈する場合もあり、研究を待っている作品はまだまだあるそうだ。

中国美術品の中では本国では散逸してしまっており、日本に古く良いものが残されているものもあるという。

昔から人は交流していたということを示しているんだね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »