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2009年4月 4日 (土)

Tikects>> 明日へのチケット

これもレンタルしてきたDVD、イタリア語が聞きたくて借りてきただけだが、少なくともエルマンノ・オルミ監督の第一章では、典雅なイタリア語を聴くことが出来た。

薬学の老教授はインスブルックの会議へ出てローマへ戻ろうとするが、テロ事件のためフライトは総てキャンセルされており、オーストリア女性秘書がとってくれた食堂車でゆったり帰国することになる。

愛する窓もいて不満のない生活であるはずなのに、その女性秘書に心動いたことを意識し、PCで報告書を書きながらも彼女への礼状を夢想する。

乗り合わせたアルバニアの女子供の家族は席をとれず食堂車のドアの外に佇んでいる。憲兵に赤ん坊の為のミルクビンを毀されて難渋している彼女達に、夢想から醒めた老教授は、注文したミルクを手に近づいていく。

第二章はイランのアッバス・キオロスタミ監督の作品。

設定は翌朝らしい。驚くのは配役がイタリア人だけだということだ。アルバニア人家族の姿は見えるが、今回はストーリーに絡んでは来ない。

初老で小太りなイタリア女性と若者の組み合わせ。若い燕かと思わせるが、とにかく女性が尊大で、勝手に一等予約席に座ってしまうので、見ている我々は呆れる。何事が起きるかと思っていると、トイレから出てきた男性が、携帯電話をかけているその女性に対し、ここは自分の席であり、その携帯は自分のだと主張する。我々は即、その男性の主張を信じるものだから、女性の強烈な拒否にますます呆れてしまう。

ところが、やって来た車掌が男性の携帯番号にダイヤルすると隣席から着信音が。なんと、偶然にも同じタイプの携帯であり、似た男性用ジャケットだったのだ。そんなまさかね、というシチュエーションだが、その前の女性の厚かましい態度を見ているものだから、そのまさかということより、へぇ~という面白さの方を感じてしまう。

偶々乗り合わせた少女達は、若者が捨ててきた町の出身で、昔の彼を覚えていた。故郷の話を聞きながら、彼の中に昔の自分への悔悟が芽生えた。本当の予約を入れた男性二人が乗り込んで来たが、その女性は自分の席だと言い張って立ち退かない。ついに車掌がやってきて彼女が持っているのは2等のチケットだとばれてしまうが、それでも自分の席だと言い募る彼女に、車掌は空きコンパートメントを譲ることにする。

若き燕かと思われるほど彼女に従順だった青年は、兵役忌避のため将軍の未亡人の世話を焼く任務についていたのだったが、あまりの横暴ぶりに、ついに自分の荷を持って彼女のもとを去ってしまう。横柄だった彼女だが、それは青年に対する慕情とをれは受容れられないための葛藤がもたらしたものだったようで、ここまでの怪女はいるかどうか判らないけど、こういう喋り方をする厚かましいおばさんはイタリアにいるよ。(^^;)

第三章はケン・ローチという英国人監督だ。

スコットランドのスーパーに働く3人の若者は、サッカーの応援にローマまでなけなしの金でチケットを買ってやってきている。例のアルバニア人家族の少年とサッカーの話をし、サンドイッチを振舞うが、その後の検札で、一人のチケットが無くなっていた。

新しいチケットを購入して罰金も払うシステムだが、それだけの金の余裕が無い三人は、いろいろ考えた揚句、一人がアルバニア人少年が盗ったのだという結論に達する。見ている我々も、まさかと思い、他の二人も抑えようとするが、その一人は頑強に調べろと言う。おそるおそるアルバニア人家族に問い糾し始めた二人は、ついにアルバニア人たちが4人分のチケットを買う余裕がなくて、なんと!盗んでいたことを突き止めてしまった。なんと苦い味!

警察に届けると言い張る三人のスコットランド人若者を必死に宥める若いアルバニア人女性。命からがらアルバニアからローマへ渡った父親が必死で働いていてやっと家族を呼び寄せてくれた。でも、手違いでチケットが一人分足りないのだと懇願する。迷う三人。真実ならチケットを譲ってやりたいが、それでは自分達が逮捕されて失職してしまうかもしれない。その前に試合を見られないかもしれない。そして、彼女の話は嘘かもしれないのだ。

どうするのだろうと見ていると、なんと少年が盗んだと見抜いた一番過激だった若者が、自分のチケットを渡してしまった。

三人は車掌の手で警官にわたされることになる。ローマの駅に着いた。仲々警官がやってこない。見ているとアルバニア人家族を父親が出迎えに来ていて、感激の再会が演じられていた。本当だったのだ。感激した三人の若者は走り出し、車掌や警官を振り切って駅の構内を走り抜ける。サッカーのサポーター達の援護を受け、三人は逃れた。(^-^)

後味はぐっと好くなったね。

第三章はイタリア語でなく、訛りの強い英語が主だった。私にとっては第一章が一番楽しい作品だったね。

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