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2010年5月15日 (土)

映画「花のあと」

藤沢周平原作の映画化だという。かなりの作品を読んだので、この作品も読んだだろうと思うが、それほど記憶には残っていなかった。しかし、良さ気なストーリーだと思ったので、見に行くつもりだったが、気付いた時にはもう都内ではやっていなかったので、今日横浜まで出掛けた。

北川景子がよくやっているという評判は聞いていたが、まぁ今の女の子だというのなら、結構うまくやったと言えるかもしれない。時々着物に着られている感じもあったが、時代物らしい所作はしっかり身に着けていたと言えるだろう。日々あの姿で生きているという馴染んだ生活とはとても思えない堅さだったが、上級武士の娘ということで目を瞑ろう。

ネタバレです。

以登(北川景子)は剣に勤しんだ父(國村隼)に剣を習い、道場で対する者もないほどの腕になった。桜の季節、下級武士の三男ながら剣で高名な江口孫四郎(宮尾俊太郎)と出会い、一度立会いをと約束する。白熱した竹刀の応酬、『女と侮ることなく立ち会った』孫四郎に小手を打たれて敗れた以登の胸に孫四郎に対する想いが生まれる。

以登には婿と決められた片桐才助(甲本雅裕)がおり、孫四郎も奏者番の家の娘に婿養子に入った。しかし、孫四郎の妻は以前から藩の重鎮藤井勘解由(市川亀治郎)と不倫の関係にあり、賄賂を取るなど藩政を陰で牛耳る藤井は、妻との関係に気付いた孫四郎を謀にかけて失態を演じさせ、自刃へと追い込んでしまう。

孫四郎の死に納得がいかない以登は、頼る人もなく、才助に調べを頼む。頼りなく見えていた才助は、江戸留学の間の友や知り合いを通じて、藤井の悪行を明らかにした。以登は孫四郎の仇討ちを計る。

藤井の悪行を書き連ねた書状で呼び出した以登は、藤井とその配下三人と一人で対決する。傷つきながらも藤井を倒した以登を優しく労わったのは才助だった。

藤井達を倒した人物は不明のまま、懐から出てきた書状から藤井の悪行が暴かれて、お家断絶となった。翌年の花の季節、以登は才助と静かに歩いてゆく。

最初に藤村志保が孫に自分の恋を語って聞かせるというナレーションが入るので、彼女が剣に倒れることもないことが分かっていて、見ていても安心だった。才助が7人もの子をなし、ついには家老にまで出世したという話に、やっぱり甲本雅裕では不満だと思った。彼はよくやったよ。でも、やっぱり最初が磊落というより下品な印象で、将来化けそうなという予感を与える人物であって欲しかったな。

ダンサーだという宮尾俊太郎も良かった。素人二人をここまで演技させたのだから素晴らしいと言うべきだろう。でも、観客は貪欲だ。やっぱり素人の固さが付き纏ったと言わざるをえない。武士の時代の堅苦しさがあったとしても、あの若さが自然と感じられるゆとりがあったらもっと素敵だっただろうなと思った。堅いんだよね。どんなに武士階級の窮屈さがあったとしても、人が生きている世界だもの、もっと動きが自然だろうにと嘆息した。

で、結論。楽しい映画だったよ。

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