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2010年6月21日 (月)

日本語と翻訳「マクベス朗読と解説」@国立国会図書館

友人がスペイン語の小説の原作と翻訳の比較をやっていて、その話題でメールのやりとりをしていた頃見つけたこの朗読会に先週行ってきた。国会図書館って、ずっと関心はあったけど、行くのは初めてだった。

上智大学の小林章夫教授の作品解説があった。シェイクスピアはグローブ座の座付き脚本家だった。ふむふむ、近松門左衛門みたいやな。当時、女優はいなかった。ジュリエットのような若い娘は、声変わり前の少年が、マクベスの妻のような熟年の女は演技経験の深い男優が演じたそうだ。歌舞伎みたいだね。というわけで、今回は5人の男性役者が朗読してくれた。劇団円の人が多いのかな、マクベスは時代劇の悪役でおなじみの有川博だった。

朗読といっても本を読んでいるようなものではなく、とても激しい声の集団演技だった。マイクの前に立った一人の打つ杖の音や時々入る析の音がとても効果的にドラマの進行を印象付けていく。本のページを捲りながらとは言え、役者の台詞の力強さは素晴らしかった。有川博だけが、時々言葉の第一音を吃音的に発するのは、彼の癖かそれとも年齢的なものか。ちょっと吉右衛門の台詞回しを連想させた。

安西徹雄訳という脚本では、マクベスが絶望に落とされる「森が動き」「女の腹から生まれたのではない男」の出現はどう表現されているのかは、私にとっても大いに関心があった。

子供時代から時代劇映画が大好きで、木石ではないという意味で「木の又から生まれたわけではない」という言葉を頻繁に耳にしていた私は、マクベスを読んで初めてその意味を知ったというインパクトある思い出を持っていたので、帝王切開で生まれたことを「女の腹から生まれたのではない」という表現では、比較が弱いと感じたな。

ん~、それにしても無料で2時間弱の朗読熱演を見聴き出来た宵は、とっても充実した気持ちで三日月を見上げながら家路を辿った。

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