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2010年12月18日 (土)

仮名手本忠臣蔵@国立劇場

12月14日、今年も忠臣蔵を見に行ってきた。

国立劇場では日に一回一演目公演だけど、通し狂言ではない。まず城中で茶坊主たちが、鶴岡八幡宮での師直と顔世御前とのやりとりなどをお喋りという形で解説し、そこから刃傷の場面へ入る。師直たちは烏帽子大紋だが、判官は裃長袴、しかし、それには触れられないまま刃傷となる。切腹の場面は入場制限「通さん場」だった。高師直と大星由良之介を幸四郎、塩谷判官と勘平、そしてお軽の兄寺岡平右衛門を染五郎が演じた。

浄瑠璃道行旅路の花婿で勘平とお軽(福助)が落ちて行った後には、花道のせりから登場した講談師が、勘平が猪と間違えて殺して金を取ったのは、お軽の父ではなく、お軽が身を売った金をもった父親を殺して金を懐にした斧定九郎だったこと、それを知らずにすでに勘平が自害したことが語られた。この辺って見たかった場面だよね。本当に忠臣蔵って長いストーリーだ。

一力茶屋の場面はいつ見ても、誰で見ても楽しめる場面だ。由良之介の秘事を知ってしまった妹に死んでくれと迫る兄平右衛門、納得行かなかったお軽が、勘平までもが死んでしまったことを知って、自分の死が兄の助けになるならばと納得するが、すぐに、兄の手にかかっては母が哀しむと敢えて自死しようとするところに由良之介の待ったがかかる。こういうのって何度見ても涙をこらえることが出来ないね。以前見た仁左衛門と玉三郎の兄妹もよかったなぁと思い出された。

それから討ち入り、引き揚げの場まで行くのだが、右の席の人はどうやら帰ってしまったようだ。中村錦之助の小林平八郎を見ないで帰ったの?と呆れてしまったが、右前の大柄の男性の為に見辛かった舞台が余裕で眺められるようになったのは幸いだった。

幸四郎の師直は憎憎しげでよく出来ていたが、がっしりした師直だ。最初の方の台詞になにか違和感があるなと感じて、何だろうと思っていたが、もしかしたら、私は見たことがない洋もの芝居の発声が出たのではないだろうか。一方、私もそうだけど、幸四郎も年をとったね。少し背が丸くなって、城明渡しの場であんなに泣かれては、ちょっと由良之助のイメージが崩れるなぁと感じながら見てしまった。

染五郎は私の贔屓の役者の一人だ。でも、台詞や所作、立ち回りなどの多い場面はとても輝くのだが、佇んだ姿にあとひとつ色気が足りないように思う。もったいないなぁ。


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歌舞伎と歌舞伎役者」カテゴリの記事

コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

投稿: 履歴書の見本 | 2012年2月 6日 (月) 16時22分

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