« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »

2011年6月

2011年6月29日 (水)

「JIN ~仁~」最終回@TBS日曜劇場

おもしろかった第一シリーズに続く第二弾、完結編。楽しみにしていた。

でも、始まってから、どうもテンションが上がらなかった。あらためてびっくりする設定もないし、歴史との整合を辿るだけで、好演の内野聖陽が演じる坂本龍馬役が、我々の知っている歴史どおりに殺されるのかどうかだけしか興味は持てなかった。

もちろん、主役の大沢たかおは素敵だし、橘咲役の綾瀬はるかは驚くほど適役だと感心させられた。咲の兄恭太郎役の小出恵介や勝海舟役の小日向文世がお気に入り。

どこかの新聞評に、JIN苦戦とあった。裏番組が善戦していたらしいが、第一シリーズほどにはハラハラドキドキしない私と同感の人が多かったみたいだね。

そして最終回、どうカタをつけるのかと思っていたら、案外納得させられた。ちょっと空かされた気分もあるけれど、しかたないなと思わせられた。原作とは異なるドラマの結末だったそうだ。

原作では、タイムスリップした医師南方仁は、江戸時代幕末で生きていく決心をしたらしいのだが、TVでは、ふたたび現代に戻った。病に倒れた愛する咲に処方する薬を取り、ふたたび江戸時代へと向かいたかったのだが、その時代の仁が消えてしまい、本人は現代に残された。その後の脚本がうまかったね。

彼は、自分がいなくなった幕末の人々はどうなったかを調べる。ペニシリンが西洋で発見される前に日本でも存在したという歴史の記述を発見する。彼が設立した仁友堂という医院の名は見つかるが、彼の名前や咲の名前はない。ついで咲の家があったところを探し当てる。そこには橘医院の看板が。そして、そこに住む女性は、彼の昔の恋人とそっくりだった。その彼女から、咲が薬を得て生き延びたこと、野風の遺児を育てたことなどを知る。そして咲は、消えゆく記憶を書き留めていた。

若い医師(山本耕史)の知恵を借りて彼が導き出した結論は、パラレルワールドだった。最初に生きていた世界からタイムスリップしたのは、別の世界の過去だった。そして、今戻ってきたのも、また別の世界の現代だ。歴史の修正力はそのうち彼自身の過去の記憶も消し去るだろう。

聞いたことはあっても、その仕組みがよく判らないパラレルワールド。それなのに、ふむふむとこのストーリーに納得してしまった私がいた。咲と結ばれて欲しかった。結ばれないのなら、もっとフラストレーションを感じてもいいはずなのだが、ちょっと哀愁のある、諦観のあるエンディングも仕方ないかと受け入れた。ずっと覚えているのなら、悲劇性が大きいだろうけど、歴史の中で記憶すら残らない。それでも、仁も咲も野風も精一杯生きたよね。(^-^)V

| | コメント (0)

2011年6月28日 (火)

増上寺秘蔵の仏画「五百羅漢」図@江戸東京博物館

今年は浄土宗の開祖法然上人の800回忌の年であり、東京芝の増上寺ではいろいろな催しを予定していた。三解脱門の開放やこの秘画の展示などだが、ともに3月11日の東北大震災と津波の甚大な被害ゆえ延期になっていた。

幕末の絵師狩野一信の五百羅漢図を江戸博で見てきた。以前三門に上がらせていただいた時には十六羅漢像があったけど、これは100幅の絵に五百羅漢が描かれているという。暗い退屈な絵ではないのかという一抹の不安を払拭するおもしろさだった。

考えてみれば当然かもね。当時の信徒が見て、理解できる必要があったんだもの。地獄で火に煽られる人々を救おうとする羅漢たち、鳥や獣になった魂に説く羅漢たち、などなど、菩薩に見守られたりしている。そして、最後は浄土の様子。

新約聖書なら読んだこともあり、旧約聖書だって部分によっては読んだけれど、仏教については具体的なことをあまりにも知らな過ぎる私。法事で般若心経を読んでみても、意味判らないもの。

仏教の教えってどんなものなのか、昔の一般の人々にとっての仏教はどういうものだったのかは大いに関心がある。カタログを買ってきたので、時々眺めてみるとしよう。

| | コメント (0)

2011年6月25日 (土)

東野圭吾3週連続スペシャル@フジTV

東野圭吾って有名な作家だよね。一冊も読んだことはないけれど、ドラマになったものを見たことがある。構成がしっかりした作品だと思った。

今回は3作品の連続ドラマ化だ。

まず「11文字の殺人」主役は永作博美と星野真理。二人の演技が素晴らしかっただけでなく、他の役者たちの真剣度が見えてくる作品だった。内容は、書けなくなった女性作家が、殺された彼氏の事件を担当女性編集者と一緒に調べていくうちに、他の殺人事件が連続するというストーリー。一年前、スポーツジムの離島へのツアーの時に起きた事故死事件の詳細が明らかになっていき、思わぬ人の復讐殺人だったことが明かされる。編集者に頼めば、どんな調査もアポもサクサクと可能になるし、真夜中の侵入者があっても、警察に届けたり鍵を付け替えたりしない主人公など、ちょっと変なところもあるが、それこぞサクサクとテンポ良く進む展開を楽しめた。意外な犯人とその死という結末、復讐の意外な理由はあったが、作家はなんとか一行を書き始めることができた。

次は「ブルータスの心臓」、主役は藤原竜也、最先端ロボット・ブルータスを制作した彼は、社長の娘との結婚話しに野心を燃やす。そこへ、元恋人の社長秘書が妊娠したと養育費を求めてくる。その時呼び出された彼は、妊娠した彼女が他に二人を強請っていたと知る。社長の外腹の息子と妻帯者の男。3人は彼女を大阪で殺して名古屋、東京とリレー的に遺体を移動させて各人のアリバイを作りながら、東京で破棄する計画に参加するが、名古屋に着いた車で東京へ運ばれたのは、彼女を殺害したはずの社長の息子だった。そこから計画は破綻してゆく。好きな女性を得ようと機械の誤作動を利用して彼女の恋人を殺した作業員のエピソードを入れて、ついに主人公がブルータスに背骨を折られてしまう結末を納得させる。藤原竜也の舞台的な大げさな演技もはまっていた。

最後が昨日の「回廊亭殺人事件」、主役は常盤貴子、資産家の遺産相続の席に現れた女性は、実は恋人を殺されて自らも火傷を負い、自殺したと思われていた資産家の秘書の女性が整形手術で美しく相続人の娘へと変身した姿だった。復讐の思いを胸に、回廊亭で、自らの心中事件を探るうちに、新しい殺人事件が起き、警察の捜査に追われながらも真犯人に迫ってゆく。信じ、愛した男は最初から偽りだった。替玉を用いて生き延び、資産を狙って上り上がってきた男に火をかけて共に死んでゆく彼女は、自分が愛した男のイメージの復讐だった。

三作品を見て、どれもよく構成された好い作品だったと思う。でも、心はあまり動かない。そう、主人公に心を寄せて感動したいけど、それは難しい作品だったと言えるね。どうやら四半世紀くらい古い作品らしいけど、東野圭吾の最近の作品はまた別なのかしらね。

| | コメント (0)

2011年6月13日 (月)

「JIN~仁~」最終章

毎週日曜夜8時の私が好きなドラマ。とても人気のシリーズだけど、どこかで「JIN苦戦」とあった。分かる。今回のシリーズは期待の割にどことなく乗れない。

出てくる人々は同じだけど、心わくわくしないんだよな。歴史と仁の関わりをどうするのか見えないし、ポイントになると彼の頭痛が出る繰り返しにうんざりし始めている。

今日はなんと、ついに坂本龍馬が切られた!次回から2週続けて最終章らしい。どう決着つけるのか見ものだね。

| | コメント (0)

2011年6月 6日 (月)

「六月大歌舞伎」@新橋演舞場

「頼朝の死」は真山青果原作なので、近世の歌舞伎。頼朝の三年忌の日、頼朝の息子で二代将軍を継いだ頼家(染五郎)は父が突然亡くなった理由が分からず悩みます。真相を知る三人、母政子(時蔵)と大江広元(歌昇)と重保(愛之助)に命じたり、怒鳴ったり、掻き口説いたりしても、三人は語りません。真実は、頼朝が妻の侍女で重保の許嫁小周防(孝太郎)に横恋慕して、夜忍び込んだのを、警備の重保がそれと知らずに斬ってしまったのだった。真相を隠すために重保に自害も許さず、頼家にも断固として探求させない政子と、二人の悩める若者。主題は現代的だよね。

「梶原平三誉石切」娘の婿が源氏に仕官するための金子を得ようと六郎太夫(歌六)が娘を伴って、鎌倉鶴岡八幡宮に参拝にきていた平氏方に名刀を買い上げてもらおうとする。刀を吟味することになった梶原平三(吉右衛門)は、平氏ではありながら、実は源氏に心寄せている。二つ胴という試し斬りをすることになったが、死罪人は一人しかいなかったので、どうしても用立てて欲しい六郎太夫は自らを一つ胴として身を提供した。梶原平三は死罪人だけを斬り、六郎太夫を救った。平氏の面々が去った後で、梶原平三は石の手水鉢を真っ二つに切って見せて、名刀を自らが買い取ると申し出た。

歌六はいつ見てもいいねぇ。人間二人の身体を重ねておいて刀を振るうと、上の一人分が真っ二つに分かれるとか、石が二つに分かれるとかというのは、いかにも舞台の見世物らしい趣向で楽しめた。吉右衛門もちゃんと台詞は入っていたよ。

最後に「連獅子」狂言師と親子の獅子を仁左衛門と孫の千之助が二人で初めて踊った。その初日だ。本人達も緊張しただろうが、観客も気が入ったね。「今日来て良かったね」と前の席の女性達が話していた。途中で錦之助と愛之助の狂言も入った。

楽しかった。どうやら私のお気に入りの役者が揃っていたからみたい。ここ半年くらい劇場に足が向かなかったのは、お芝居自体への熱が下がった訳ではなかったらしい。

最後にちょっと蒸し暑く感じた。外へ出るとひんやりしていたから、多分、連獅子にみんなが興奮したのかもしれないけど、もし節電のためにエアコン設定を上げていたのだとしたら、夏に向かって、役者達には酷な季節になることだろう。

| | コメント (0)

« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »