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2013年4月

2013年4月13日 (土)

「今ひとたびの修羅」@新国立劇場

新国立劇場って、京王新線初台駅にあるんだよね。新宿なんてめったに行かない駅だから、まごまごしちゃった。料金図を見て、新宿始発だと思っちゃったものだから、停まっていた各停に飛び乗ったら、次の駅が新宿三丁目。えーっ!反対側じゃん。時間的余裕を見て家を出ていたから良かったよ。トホホ ホント、私鉄に乗るのって難しい。地下鉄とJRで暮らしてきたからね。

さて、いただいた券で見に行ったので、自分で選んだ作品ではないこの舞台「今ひとたびの修羅」、TVでお馴染みの顔ぶればかりだった。飛車角に堤真一、宮川に岡本健一、吉良常に風間杜夫、青成瓢吉に小出恵介。そう、尾崎士郎の「人生劇場」が原作。知ってるよ、村田英雄の歌にあるあれ、でも、内容までは知らなかった。他に飛車角と宮川の間で揺れるおとよに宮沢りえ、瓢吉に惹かれるお袖に小池栄子、友人に鈴木浩介、狂言回しの先生に浅野和之。みんな良かったよ。

脚本が宮本研で、演出いのうえひでのり。侠客ものだから、立ち回りがいくつかあるのだが、劇団☆新感線の殺陣を少しばかり抑えたイメージだった。義理と人情の男の世界、飛車角は人を殺めて刑務所にゆく。しかし、別れて暮らすことには耐えられない女のおとよは、面倒を看てくれる弟分の宮川と親しくなってしまう。出獄した飛車角は二人の関係を受け容れるが、渡世の掟の出入りで宮川が死んでしまうと、飛車角とおとよは散る花弁の中に共に消えてゆく。今ひとたびの修羅とはこのことなのだろう。

ストーリーは明確で、サクサクと進んでいく。回り舞台と光を使って、遠景から室内までを巧みに変化させる舞台は、とても良く出来ていたと思う。吉良常の渡世人としての戒めや、先生と呼ばれる酔っ払いの口を通して語られる人生の警句などがちりばめられているが、それほど鼻につかないのは、私の年代のせいかしら。脚本がいいのかな。

瓢吉とお袖の屈曲を経た恋も対比される。小池栄子が得な役をしているな。面白く見ることができた舞台だったけれど、やっぱりおとよは理解できないや。

で、ふと思い出した場面がある。鶴田浩二の飛車角と高倉健の宮川だと思うシーン。これから殴り込みに行くというやりとり。それだけしか覚えていない。子供に人生劇場を見せてくれたとも思えないから、思い出のシーンかなにかで放映されたものを見て印象に残ったのかなぁ。

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2013年4月 9日 (火)

歌舞伎座新開場に寄せて

五代目歌舞伎座、Ginza Kabukiza と呼ぶらしいが、賑々しくオープンして、きっと連日盛況なのだろうなぁ。 TVニュースなどで見ると、役者たちがやっぱりいつもよりずっと気を入れて演じているのが感じられる。こういう舞台を見てみたいとは思うものの、騒ぎの中に入って行くのが苦手だから、当分騒ぎが静まるまで様子見するつもりだ。

しばらく歌舞伎を見ていなかったが、先月末に国立劇場で「通し狂言 隅田川花御所染(すみだがわはなのごしょぞめ)」を見に行った。鶴屋南北の原作だから、それは入り乱れての情念ドラマ。中村福助が主役で、美しい姉姫が、許婚が死んだと聞いて剃髪してしまう。ところが、彼は妹姫の許婚を殺して成り代わり、妹姫と結ばれてお家のっとりを企む。実は自分の許婚とは知らぬまま、彼に心惹かれて落ちてゆく姉姫尼・・・。

それなりに良い舞台だったけれど、もっと怨念の中に切なさがあっても良かったんじゃないかなと思った。全体的な印象として、やっぱり若いなぁって感じだった。

そして、今月の舞台。TVであちこちのチャンネルがニュースやドキュメンタリーの中で舞台を案内しているが、若手が頑張っているんだね。中村勘九郎が、とても大きくなったように感じた。父親を失って、我が子を伴っての新舞台が彼を目に見えるほどに成長させたというのだろうか。

そのうち舞台を見に行けるのが楽しみになった。

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