« 八月の歌舞伎 | トップページ | War Horse - 戦火の馬 - »

2014年9月28日 (日)

白石加代子「百物語」ファイナル

もう先月のことになるのね。感想を書いたつもりだったのに見つからないから、ここにメモっておく。

北千住のシアター1010に白石加代子の「百物語」ファイナルを見に行った。ずっと一話目から演じられ続けた舞台だったのだろうが、最終回にしか行かなかったことを残念に思っている。

九十八話目は三島由紀夫原作の「橋づくし」。怖い話というよりは、落語のようなオチの話しだった。

そして九十九話目は、泉鏡花原作の「天守物語」。この作品は玉三郎の舞台を何度か見た大好きな演目だ。さまざまな人物の台詞を連続でくっきり語り分ける白石加代子って、すごい役者だね。富姫は誇り高く美しい恋する女性として、玉三郎に劣らぬ表現だった。すばらしい役者の台詞力と演技力は、美しい姿のすばらしい役者に並ぶということを知った。感動だった。

泉鏡花の作品ならどれも感動的というわけではない。少なくとも私にとっては、「天守物語」は別格だ。その物語を白石加代子がどのように演じるのか、とても楽しみにしていた。そして彼女はその私の期待を裏切らなかった。朱の盤坊や舌長姥などのあやかし者は彼女の個性の得意とするところだろう。掛け合いのような台詞は楽しく聞くことができた。若い亀姫と豊かな富姫もみごとに演じ分けた。

満足して帰宅途中の電車の中で、妻の趣味につき合わされたらしい老年期の男性が、「字幕がなくては、誰が話しているのか判らないじゃないか」と文句を言っているのを聞いた。笑えた。

|

« 八月の歌舞伎 | トップページ | War Horse - 戦火の馬 - »

舞台・演劇」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 八月の歌舞伎 | トップページ | War Horse - 戦火の馬 - »