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2016年9月20日 (火)

La tortue rouge - レッドタートル ある島の物語

時間潰しのために選んだ映画「レッドタートル ある島の物語」を見た。何故選んだかというと、もっと見たい映画がその時間に上映してなかったことと、最近結果的にディズニーアニメを気に入って数本見ているから。結論から言うと、ジブリでもディズニーでもない作品だった。

絵はジブリやディズニーのように華麗じゃないし精密でもない。粗くはないけど、素朴な絵本みたいな雰囲気の作品だった。

男が孤島に漂着した。早速島の木や草で筏舟を作り、海に乗り出す。しかし何度やっても舟は壊され、島に戻ってしまう。ここにきてついに絶望の叫びをあげる。幻覚も見始める。この順番が日本人とは逆のように思う。日本人なら、漂着して絶望して嘆いて、それから立ち上がって工夫するように思う。そう、ストーリーは西洋人の気質を感じさせた。

筏舟を壊すのは赤い亀だった。

これ以下はネタバレです。

ある日赤い亀が浜に上がってくるのを見た男は亀の頭を殴り、ひっくり返して放置する。亀は弱っていく。毎日見ているうちに、男は死にそうになった亀に水をやり、日陰を作って必死で守ろうとする。そして、彼はその亀の甲羅から女性が出てくるのを見た。

最期までストーリーをメモしておきたいけれど、まだ上映中だから遠慮することにしよう。

唯、私がこの後の展開を見ながら思い出した古いフランス映画がある。題名は何だったかしら、女性が自分の好きな男を鳥かごのように作った部屋に閉じ込めて暮らす話し。ちょっぴりホラーかしら。でも、絶望の状況では、それは夢か救いかも。

この「レッドタートル」は無声映画ではないけれど、台詞がない。虫の音、浪の音はあるけれど、人は叫び声しかあげない。言葉が重要な意味を持つと考える私には、それが不満でイライラしたけれど、よく考えてみれば、そうだったよね、台詞はあり得なかったんだと納得した。フランス映画です。

2017年4月9日 追記: 最初にアップした時に書いておきたかったけれど、まだ上映中だったから書けなかったことを、今日メモしておく。

この物語は、孤島に一人残された男が、脱出を妨げる亀を殺そうとするが、殺しきれずに救おうとした時、その亀から美しい女が出てくる。男は女と暮らし、男の子をもうける。少年は育って、舟をつくり、父がそう願っていたように島を出て行く。老いた男は妻に見守られながら、静かにこの世を去り、妻はもとの亀の姿になって海に戻っていく。

そうか、素敵なファンタジーに見えたすべてのストーリーは、孤島に残されて孤独に死んだ男の幻影でしかなかったのだと分かった時、救いがないように思った。現実にこういうことがあれば、それは孤島で孤独に死ぬ男の真の救いかもしれないのに、割り切れなかった。

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