映画・テレビ

2017年4月22日 (土)

Road to Perdition (ロード トゥ パーディション)

テレビ東京の昼間のロードショー番組で、トムハンクスと書いてあったので、聞いたことない作品だけど録画して見た。

マフィアの中堅だった男が、ドンのバカ息子に妻子を殺され、残った息子と二人で復讐に動く物語。怖がりの私は、早速検索してネタバレを読む。驚いたことに、日本の『子連れ狼』を下敷きにした作品とか。題名はさしずめ冥府魔道と言ったところだろうか。

結末を知ってから見ると興を削がれると考える人も多いかもしれないけれど、歌舞伎や文楽に限らず、気に入った本なら何度でも読むし、録画したお気に入り作品を繰り返し見ちゃう私としては、エンディングを知った上で安心して楽しむのである。

殺しはいっぱいあるけれど、細かいことでグタグタ描かないし、銀行へ行ってマフィアの金だけを強盗する事件もサクサクと進む。マフィアのドンがポールニューマン、バカ息子はどこかで見たことがあると思ったら、最近の007じゃん。ダニエルクレイグと言うらしい。びっくりだった。

最期に父親の息子への愛の深さを感じさせる場面にぴったり必需品と言える、マニアックな殺し屋ジュードロウという存在がまた良いね。瀕死の父親が力を振り絞って息子に人殺しをさせず、自分で殺し屋をやっつけちゃう。息子は静かに平穏の世界へ入っていく。日米の文化の違いと共通点を想いながら見た。

| | コメント (0)

2016年10月10日 (月)

映画「シンゴジラ」

一緒に地元ボランティアをやっている男性が、『おもしろかったよ』と言っていたので、つい見に行っちゃった。映画「シンゴジラ」、面白かったよ。

品川区在住の私としては、まず東京湾から羽田空港あたりに上陸することにワクワクした。だって、知っている町がどんどん出てくるんだよ。身近な京急電車が飛んだりするんだから。最初はとてもゴジラとは思えない姿だったから、ゴジラが対抗する怪物も出てくるのかと思ったら、それにシンゴジラと名付けたからびっくり。え、これがゴジラ?でも、見ているうちに、そういう設定も面白いと思えた。

ゴジラは動くのみ。動けば破壊というか、被害が甚大になる。一方人間(というか、日本人)は右往左往。政治家も閣僚も自衛隊も、どうしたらいいんだ。勢力争いあり、出世競争あり、そのうち米軍が世界の意向を受けてシンゴジラ退治に乗り出してくると言う。

米軍に任せれば、日本政府のメンツは潰れ、日本国土は戦場のような壊滅的被害を受ける。米軍の核攻撃直前ぎりぎりに、日本側の科学的処理が成功してシンゴジラは凍結される。

ゴジラが攻撃を受けて苦しそうだった時に流れた切ないメロディーの曲が、如何にも日本映画らしくて気に入った。そして、最後のゴジラの立ち姿のすっきりした美しさ。まぁ役者達はいろいろ頑張ったけれど、やっぱりあの姿の良さが印象に残った映画だったね。

| | コメント (0)

2016年2月 5日 (金)

007スペクター & ミケランジェロプロジェクト

去年の後半、映画を見た。

久しぶりの007。ずっと見てなかったんだけど、Mという女性上司が殺されたことは知っていた。そういうストーリーを踏まえ、私たちが懐かしく記憶しているアストンマーチンみたいな道具も出てきて、一体に「007シリーズ」へのオマージュみたいな作りになっていた。

考えてみれば、スペクターの主犯はジェームスボンドの養父の息子みたいで、イギリス情報部の幹部を巻き込む悪事の規模の大きさと、ボンドの個人的な愛憎を絡めたつくりになっている。こういうのが今風なのかしら。

今のボンド役者ダニエルクレイグは悪くないけど、ついショーンコネリーと比較してしまう。大人の風貌で、粋で、厚顔な面と少年の面を併せ持っているショーンコネリー。後任の役者は同じ路線を追ったけれど、彼を超えられなくて、今ではまったく別のスタイルを目指しているという感じだね。

「ミケランジェロプロジェクト」の原題はモニュメントメンというチーム名。日本語の題名の付け方の妙を感じるね。昔あった映画で「パリは燃えているか」というのがあったけれど、ヒトラーは占領したパリを撤退する時に、パリに火をかけろとドイツ軍に命じていたと言う。そんなドイツ軍がヨーロッパの美術品・芸術品をどんどんドイツへ運んでいると知って安穏としていられなくなった学者たちの心持はよく判る。そこでチームをつくって立ち上がり、連合軍にみそっかすにされながらも戦場に出て行けたというのが、日本軍と違うところだろうね。

最初はドイツ軍が隠し持っている作品を探すことから始め、そのうち参戦してきたロシア軍もそれらをモスクワに持って行こうとしていることを知って、先手を打って確保しようとする。戦闘の陰にいろいろな思惑があったんだね。さらに、美術品を守りたいがために、ドイツ軍に協力して働き、自国民に裏切者のように見られるフランス女性の存在は切なく美しかった。

基本的には、アメリカ映画らしいエンターテインメントに仕上がっていたよ。

| | コメント (0)

2014年1月21日 (火)

TV朝日「黒い福音」

TV朝日の55周年記念ドラマ。松本清張の原作というが、どれほど事実に則っているのだろうか。

神父が殺人を犯したらしいが、逮捕状が出る直前にローマ教皇庁から呼び戻されて離日した事件というのは、個人的にも記憶に残っていて、ローマ教皇の来日の時には、素直にもろ手を挙げて歓迎という気分になれなかったのを覚えている。でも、スチュワーデス殺しだったの?私立J大学の女子学生じゃなかったんだ。記憶の混乱があるのかな。

ドラマではカトリックのアメリカ人神父が恋人の女性をスチュワーデスにして麻薬の運び屋にしようとしたが、うまくいかずに殺したみたいになってた。戦後のアメリカ人カトリックというのが、私の気持ちの中で違和感があったなぁ。カトリックといえば、やっぱりローマだもんね。

ま、よく出来たドラマを見た。それだけ。

| | コメント (0)

2013年6月24日 (月)

「舟を編む」

もう一か月も前に見た映画のメモ。

見たくて行った映画というよりも、時間潰しのためにちょうど良いと選んだ映画だった。後悔しない映画選びの結果の作品。はい、後悔しなかったよ。

でも、とても感動的な作品という印象でもなかった。辞書つくりの爽やかなドラマってところかしら。ちょっとファンタジーっぽいところがあって、その路線かなと思っていると、けっこう真面目に辞書つくりに励んだりもするんだよね。

加藤剛や小林薫に率いられる辞書つくりの面々、言葉をちゃんと定義できるスタッフを探すところは真面目な作品だなと思ったら、いかにもマジメ青年(松田龍平)の名前が馬締君、コメディかなと思わせる。下宿の老婆の孫娘の板前に一目ぼれしたら、香具矢(かぐや)っていうんだものね。でも、けっしてドタバタではないのです。

言葉の収集に汗を出し、時には利益追求のために辞書発行が危機に陥ったり、最後には校正ミスもあって、ハラハラさせたりはするけれど、悪い人が出てこない。お調子者の西岡(オダギリジョー)も口は悪いが、究極辞書出版のために身を切っていることが判ったりするんだよね。

爽やかな映画を楽しみたい人にお勧め。

| | コメント (0)

2012年10月23日 (火)

映画「屋根裏部屋のマリアたち」

もう1か月以上も書いてなかったんだね。ちょっとメモっておきたいTVドラマとか小説とかもあったけど、日々の生活にかまけて、時の過ぎるままになっていた。

もう先週のことなんだけど、横浜で映画「屋根裏部屋のマリアたち」を見てきた。新聞評でちょっと気になっていた作品で、友達が渋谷で見て、良かったよと言ったからね。

     <ネタバレです>

うん、好い映画だったよ。大人のおとぎ話ってところかしら。まだフランコ政権時代にフランスへ出稼ぎに行ったスペイン女性メイドというのは多かったんだろうね。お金持ちのアパートの屋根裏部屋に住むメイド達は、助け合って暮らしている。

株仲買人のジャンルイはおぼっちゃん育ちの世俗的セレブといったところか。妻が長年働いたメイドを追い出して、若いマリアを雇った時、マリアの機智と有能さに惹かれてゆく。妻が顧客女性との仲を邪推して彼を追い出した機会に、マリアたちとの屋根裏部屋暮らしを始める。 快調な進行が楽しい。

マリアには若い時に生んだ子供がいて、手放してはいたが、居所を調べて一緒に暮らすという夢があった。ジャンルイがマリアに対する心を決めた時、マリアは子供を見つけて旅立ってしまう。

そして3年後・・・、これがおとぎ話的と言えるけど、素敵なエンディングだよね。もちろん、実際にこのストーリーのようにものごとが進んだら、いろいろと面倒なことが襲い掛かってくるだろうけれど、それらを全部無視して軽快にハッピーエンドに至ってしまうのが、見ていた私にとって嬉しいことだった。

| | コメント (0)

2012年9月10日 (月)

「剣客商売」 - 御老中暗殺 2012

もうちょっと前になってしまったんだけれど、フジTVが新しい「剣客商売」を放映した。

忘れてしまう前にちょっと感想をメモ書きしておく。

藤田まことの「剣客商売」が始まったころ、時代劇フォーラムというネットの集まりがあって、時代劇大好きな人たちが大勢集まって、いろいろな意見を述べ合っていた。池波正太郎の「鬼平」や「剣客商売」となると一家言ある人が多く、藤田まことでは江戸の剣客小平には不足だという声が高かった。それぞれの配役にも異論があったのは、それだけこの小説を愛する故だったろう。それでも藤田まことの「剣客商売」は人気となり、いろいろ評していた人々もそれなりに楽しんだであろうことは疑いない。

その藤田まことが去って、今回北大路欣也で放送されると聞いて、ちょっと驚いたけれど、楽しみにしていた。まず最初の映像に江戸城の天守閣が出てきたのには、これじゃ「暴れん坊将軍」じゃないか、とチャチを入れてしまった。他の配役の若者たちにも、いろいろ口を挟みたいことは山積みだ。ため息が出るね。

でも、北大路欣也の「剣客商売」を楽しんだと言っておこう。時代劇は希少な存在になった今、作られるだけでも有難いと、旧い時代劇ファンは思うのだ。

それでも、苦言を呈しておこうかな。

まず、最初のシーンで江戸城の天守閣が映った。田沼意次の時代に江戸城天守閣があるはずないじゃん。「暴れん坊将軍」みた~い、という突っ込みで始まった。

北大路欣也の小平は、具体的に文句はないね。でも、大治郎と三冬はちょっと問題ありだ。斉藤工は、大治郎が持つ朴訥な生真面目さとちょっと違う印象がある。殺陣も切れが鈍い。杏の三冬は、美しく凛々しく歩く姿が見られなかった。多分、道行く人々が目を奪われる美剣士の歩きは出来ないんだろうね。それに、目で語らず、口で表情を作るのが、演技として稚拙な感じがした。山口馬木也が徐々に大治郎らしくなったように、二人が役の人物に成れる時を期待して待とう。

最後に一つ、弥七の山田純大も、水戸黄門に連続出演していたけれど、時代劇そのものにはまだ十分慣れていないみたい。佇んだだけの姿が、時代劇の岡っ引きになってないんだよね。ただ立っているだけじゃ、時代劇の人間は演じられないんだよ、なんて言うのは、私も歳かなぁ。(^^;)

これがシリーズ化されて、繰り返し楽しみに見られる作品に育つことを期待しています。

| | コメント (0)

2012年6月24日 (日)

ドラマスペシャル松本清張「波の塔」@TV朝日

昭和35年のストーリー、高名な松本清張原作とはいえ、汚職を追及する若き検事と、被疑者の妻との恋愛ものとなると、悲劇を想像してしまい、ちょっと身構えて見始めた。

東京オリンピックを控えた高度成長期で、建設ラッシュは建設省を巻き込んだ汚職が横行していた。汚職を追及していた小野木特捜部検事(沢村一樹)は、有夫ではないかと思いながらも、巡り合った美女より子(羽田美智子)に惹かれてゆく。より子は、贈賄や殺しまで策略するブローカー結城(鹿賀丈史)の妻だった。捜査が進んで、結城逮捕の時に、小野木検事はより子が結城の妻であることを知る。衝撃を受ける小野木だが、それでも愛は揺るがない。弁護士の画策で、小野木検事が容疑者の妻を騙したという新聞記事が出るが、より子は、二人の仲を否認し、夫の罪業を証言することで二人の愛を守る。

より子は樹海に身を沈め、小野木は検事を辞めて弁護士になり、生涯独身を通してより子を樹海に捜したが、ついに見つけることが出来なかった。すごい、純愛ドラマじゃないか。

日陰に咲くガラスの花のようだと評されるより子だが、芯が強く、愛に殉じるその言葉には泣かされてしまった。小野木だって、検事仲間や上司の前であることも構わず、彼女への愛を告白する。恋愛ドラマは苦手で見ないという私が、素直に涙を流しちゃったんだから驚きだ。沢村一樹のストレートな男の愛は良かった。照れがないのは、彼ならではだろうね。キャスティングの成功ということかしら。羽田美智子は、もう少し優雅さに深みがあるとよかったけれど、まぁ、この役に合っていると言って良いのだろうね。

松本清張の原作を読んでいないので、よく分からないけれど、彼の筋立ての骨太さがあり、また、竹山洋の脚本の効果も大きいのではないかと感じた。蟹江敬三のナレーションで展開が進んでいくのは、妙な生生しさが消えて、清廉なイメージを残したと思う。

あと、TV朝日だったことも、楽しめた要素の一つかもしれない。そう、ドラマって、TV局によってそれぞれ傾向があるんだよね。TV朝日は直球勝負の潔さがあるよね。

CMカットして2度見直した。もう少し録画を残しておこう。(^^;)

追記: 忘れてはいけないことをひとつ。 ブローカー結城のより子に対する愛だ。 二人のことを追及する結城の行動は、愛の裏返しの嫉妬でしかない。 自分の悪行を逐一彼女に語ったことも、彼女への愛の表れに見えた。彼女の愛を求めていた姿のように感じた。小野木検事との関係を暴露したのも、自らの詮議に有利に働かせるためでもあるけれど、嫉妬が底にあった。そして、すべてが済んで、去りゆく彼女が死を選ぶのではないかと思い至ることが出来たのも、彼が彼女を愛していたからだと言えよう。ここにもラブロマンスの影があったのだね。

| | コメント (0)

2012年6月23日 (土)

ドラマ「走査線上のアリア」by森村誠一@フジTV

先日放送されたドラマを録画していたので、今日やっと再生して見た。

森村誠一原作のドラマは見ごたえがある。しかし、「終着駅シリーズ」を除くと、私にとって必ずしも結末が快いとはいえない。今回も若村麻由美の好演に惹かれて見続けながらも、いつガッカリさせられるかと身構えていた。(^^;)

母子家庭に育って、母親の過度の期待に押しつぶされそうになりながら作家への道を模索していた女性。新人賞をとった時の審査員の作家に、仮免だと酷評されて以来、いまだ新作を出せずにいたが、泊まったホテルで殺された若者の第一発見者であり重要参考人とされたところからドラマが始まった。

誠実な若い編集者に支えられながら、身の潔白を示そうと戦い始める。記者会見を開き、事件に絡んだ小説を書き始める。どこか清廉さに欠けるような印象をぬぐえないのに、若村麻由美の熱演に引きずられる。因縁の審査員作家を犯人と見立てて、彼のアリバイを崩してゆく。おやおやこんな展開でいいのかいと思ったところで、その作家が若者との関係をすんなり認めて、しかし殺していないと主張する。

えっ?じゃあ、あとは彼女しかないじゃないか。グェーっ、こんな終わり方かよぉ、と思ったけれど、実際は、破綻なく最後のシーンまで見ることが出来た。演出の腕と若村麻由美の演技だろうね。

本当に良く出来た作品だと思う。トゥーランドットのNessun dorma.(誰も寝てはならぬ)というオペラのアリアが鳴り響き、草笛光子の母親役など、脇もしっかりしている。でも、もう一度見たいとは思わない。多分、書き手は満足だろうけれど、見るものにとっては、救いがないからかな。

| | コメント (0)

2012年5月14日 (月)

映画「アーティスト The Artist」

アメリカのアカデミー賞作品賞をとったフランス映画、それも、ほとんど全編サイレント映画というので興味をもって出かけてきた。

ショーン・コネリーのパロディを演じたことがあるらしい主役ジョージを演じたフランス人俳優と、完璧な美女とは言えないが明るくどんどん人気者になってゆくペッピーを演じたフランス人女優。 二人のコミカルな出会いからしてすべてサイレント。絶大な人気を誇っていたジョージはサイレント映画のスターであり、駆け出し女優のペッピーは彼の大ファンである。セリフがなかったり、サイレント映画らしく文字が出たりしても自然に感じられてテンポよくストーリーが進んでいく。

でも、途中見ていて不安になった。この二人の仲はどう展開していくのだろう。裏切り、背信、相容れない心など、映画につきものの人間ドラマを想像してしまっていたのだ。 しかし時代はサイレントからトーキーに移った大時代、ペッピーの純愛はついに報われる。

見た後の印象としては、私の大好きな「Randam Harvest(心の旅路)」を思い出させる素晴らしさだった。心がほのぼのする作品だった。

最後にあのワンちゃんにも言及しなくちゃいけないね。ジョージが飼っていて、作品にも一緒している小型犬。ちょっとやそっとの可愛さではないの。名演技の動物っていろいろいるんだろうけれど、彼は抜群だったよ。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧