書籍・雑誌

2009年10月30日 (金)

「人はなせ恨むのか 明治の思想を新しく読む」 by 苅部直東京大学教授

「オーサー・ビジット in 明治大学 『読書によせて』」という講演に行ってきた。
最初に『オーサー・ビジット』というのは、朝日新聞が長年やってきた、著者が小・中・高校を訪ねて語るという活動のことだと説明があった。”Author Visit”なんだね。私はどこかのメーカー名を冠した講演会かと勝手に思っていた。(^^;)
但し、英文図書を原語で読もうというわけではないようだ。
『人はなぜ恨むのか』というタイトルに惹かれて応募したのだが、読まれたのは福澤諭吉の「学問のすすめ」の中の『怨望の人間に害あるを論ず』という部分だった。
あれ、ちょっと違うと思った。私がタイトルから期待していたのは「恨み→憎しみ」だった。でも、ここに書かれていたのは「恨み→羨み」だった。失敗、失敗(^^;)
それでも、「学問のすすめ」の一部を読む機会を得たことは有意義だった。福澤諭吉は「自由がなく、情報の交流がない閉鎖社会では、羨望が発生する」と書いているようだ。「それは人間にも経済にも悪影響を及ぼす。人の交流は心に寛容を生み出し、怨望も消える」とあった。
そうだ、福澤諭吉の「学問のすすめ」って読んだことがなかったんだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 7日 (日)

加藤周一氏逝く

昨日、加藤周一氏逝くというニュースが流れた。年齢的に見て、あり得ることだろうけど、ついにという喪失感は大きい。

彼のどの著作を読んだと言うわけでもない。手にした新聞や雑誌のエッセーを読んだていどだろうけど、私は彼に『私淑』していた。

戦争のこと、平和のこと、そして人の心の問題について、一刀両断に単純化してしまいがちな私だが、それでも彼の文章の中に確固たる平和への意志を確認しては、自分のその時その時の心根を信じていく勇気を得ていた。

去年の木枯らしの季節だったか。東京大学に彼の講演を聴きに行った。偏屈そうな外見にも拘らず若き後輩達への穏やかな接し方が印象的だった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)